
災害時の避難、避難所と在宅避難の違いと備えを考える際は、夫婦それぞれが自宅にとどまれる条件と、避難所へ向かう判断を理解しておくことが大切です。
特に40代後半から50代のプレ定年期は、親の支援や健康面、今後の住まい方も含めて、防災対策を見直したい時期といえます。
避難所と在宅避難の特徴を知り、災害の種類や自宅周辺の危険度に応じて、安全な選択ができるよう準備しておきましょう。
災害時の避難所と在宅避難の違いをわかりやすく解説
災害時の避難は、必ずしも全員が避難所へ向かうことを意味するわけではありません。
自宅が倒壊、浸水、土砂災害、津波、火災などの危険にさらされている場合は、命を守るために安全な場所へ移動する必要があります。
一方で、自宅と周辺の安全を確保できているなら、住み慣れた家で過ごす在宅避難も選択肢になります。
避難所と在宅避難には、それぞれ必要な備えや生活上の負担に違いがあります。
夫婦でハザードマップや自宅の耐震性、備蓄の状況を確認し、災害の種類に応じた避難方法をあらかじめ決めておくことが重要です。
避難所は自宅にとどまることが危険な場合に利用する場所
避難所は、自宅が倒壊するおそれがある場合や、浸水、土砂災害、津波、火災などで自宅にとどまることが危険な場合に利用する場所です。
危険が迫っているときは、荷物を整えることよりも、早めに安全な場所へ移動する判断を優先しましょう。
避難所では、水や食料、情報、生活スペースなどが提供されることがありますが、利用者が多いと十分な広さやプライバシーを確保しにくい場合もあります。
持病がある人や睡眠環境の変化に弱い人は、薬、マスク、耳栓、簡易クッションなどを持ち出せるように準備しておくと安心です。
指定避難所は、災害によって自宅に戻れない人などが一定期間滞在するための施設として自治体が指定するものです。
内閣府:避難場所に関すること
在宅避難は自宅の安全を確保できる場合に選べる方法
在宅避難とは、自宅や周辺に大きな危険がなく、建物の安全を確保できる場合に、自宅で避難生活を続ける方法です。
住み慣れた環境で過ごせるため、夫婦の生活リズムを保ちやすく、避難所での人混みや衛生面の不安を避けやすい点がメリットです。
ただし、電気、ガス、水道などが止まる可能性を想定し、飲料水、食料、携帯トイレ、照明、充電手段を備えておかなければなりません。
自宅が安全でも、自治体から避難指示が出ている場合や、周辺の状況が悪化している場合は、在宅避難に固執せず速やかに避難してください。
「自宅にいたい」という気持ちではなく、「自宅にいても命の危険がないか」で判断することが大切です。
避難所生活と在宅避難で必要な防災グッズの違い
避難所生活では、すぐに持ち出せる非常用持ち出し袋が重要です。
飲料水、非常食、常備薬、身分証のコピー、モバイルバッテリー、懐中電灯、マスク、携帯トイレなどを一つにまとめ、玄関付近など取り出しやすい場所に置いておきましょう。
在宅避難では、数日から1週間程度の生活を支える備蓄が中心になります。
食料や飲料水に加えて、カセットコンロ、ガスボンベ、生活用水、簡易トイレ、乾電池、衛生用品を多めに用意することが大切です。
避難方法ごとに必要な物を分けて考えると、備えの不足を見つけやすくなります。
避難先を決める前に知っておきたい分散避難という考え方
分散避難とは、避難所だけに集中せず、自宅、親族や知人の家、ホテルなども含めて安全な避難先を選ぶ考え方です。
避難所が混雑すると、プライバシーの確保や睡眠、衛生面などで負担を感じることがあります。
自宅が安全なら在宅避難を選び、危険がある場合は親族宅や自治体の避難所へ移るなど、複数の選択肢を夫婦で話し合っておくと安心です。
ただし、親族宅や知人宅も、浸水や土砂災害の危険区域にある場合は避難先として適しません。
避難先を決める際は、住んでいる場所だけでなく、向かう先の災害リスクも確認しましょう。
避難所へ行くべきか判断するための自宅と周辺の安全確認

避難所へ行くべきかどうかは、停電や不安を感じたことだけで決めるのではなく、自宅と周辺に命の危険があるかを基準に考えます。
地震、豪雨、台風、津波など、災害の種類によって危険な場所や避難のタイミングは異なります。
夫婦で判断が分かれないように、どのような状況なら自宅を離れるのか、平時から基準を共有しておくことが大切です。
自宅が倒壊や浸水の危険にさらされていないか確認する
地震の後は、建物に大きなひび割れがないか、柱や壁が傾いていないか、屋根や外壁が落ちそうになっていないかを確認します。
豪雨や台風の際は、浸水想定区域に入っているか、川や用水路が近くにないか、地下室や半地下があるかも重要です。
自宅に大きな被害がなくても、浸水が進むおそれがある場合や、建物の安全に不安がある場合は、早めに避難を検討しましょう。
特に夜間や大雨の最中に避難することは危険を伴うため、自治体の情報を確認しながら、危険が高まる前に動くことが重要です。
土砂災害や津波の危険がある地域か確認する
山や崖の近く、急な斜面の下、谷沿いなどに住んでいる場合は、土砂災害の危険を確認しておく必要があります。
強い雨が続くと、土砂崩れ、がけ崩れ、土石流などが発生する可能性があります。
海岸近くに住んでいる場合は、地震の揺れを感じた後や津波警報が出た際に、海の様子を見に行くのではなく、ただちに高い場所や津波避難ビルなどへ向かうことが基本です。
自宅が安全そうに見えても、地域全体に避難指示が出ているときは、自治体の案内を優先してください。
停電や断水だけで避難所へ向かうべきか考える
停電や断水だけで、直ちに避難所へ向かう必要があるとは限りません。
建物が安全で、浸水や土砂災害、火災などの危険がなく、必要な備蓄があるなら、自宅で過ごす在宅避難を選べる場合があります。
ただし、夏の猛暑や冬の厳しい寒さによって健康を保てない場合、医療機器の電源が必要な場合、介護が必要な家族がいる場合は、別の避難先を検討する必要があります。
夫婦だけで判断が難しいときは、自治体の相談窓口や地域の支援情報を確認しましょう。
避難経路を安全に通れるか確認する
避難先が安全でも、そこへ向かう道が危険なら避難は難しくなります。
川沿い、地下道、アンダーパス、急な坂道、古いブロック塀の多い道、狭い路地などは、災害時に危険が高まりやすい場所です。
自宅から避難場所まで実際に歩き、危険な場所と代替ルートを夫婦で確認しておきましょう。
災害時は普段使える道が通行止めになる可能性もあります。
避難経路は一つに決めず、複数の道を把握しておくと安心です。
高齢の親族や持病がある家族の状況も考慮する
高齢の親族や持病のある家族がいる場合は、避難の判断をより早めに考える必要があります。
歩行に時間がかかる人、薬を常用している人、人工呼吸器や在宅酸素など電源を必要とする機器を使っている人は、避難の準備に時間がかかることがあります。
避難先までの移動手段、必要な薬、医療情報、介助用品などを事前に整理しておくと、緊急時の負担を減らせます。
離れて暮らす親の住まいについても、災害リスクや避難先、連絡方法を夫婦で確認しておきましょう。
ハザードマップで確認したい災害リスクと避難先の選び方

ハザードマップは、自宅や職場、親族宅の周辺にどのような災害リスクがあるかを確認するための地図です。
洪水、内水氾濫、土砂災害、高潮、津波などの危険度を確認でき、避難所へ行くか在宅避難を選ぶかを考える基礎になります。
国土地理院のハザードマップポータルサイトでは、住所から災害リスクを調べたり、複数のリスク情報を重ねて表示したりできます。
ハザードマップポータルサイト
洪水や内水氾濫の浸水想定区域を確認する
洪水ハザードマップでは、川が氾濫した場合に想定される浸水の深さや範囲を確認できます。
内水氾濫は、下水道や排水路の処理能力を超える大雨によって、道路や住宅地に水があふれる現象です。
河川から離れた場所でも、低い土地、地下室、半地下、アンダーパスの近くでは浸水する可能性があります。
自宅が浸水想定区域に入っている場合は、どの階まで水が来る可能性があるのかを確認し、垂直避難が可能か、早めに避難所へ移動すべきかを考えましょう。
土砂災害警戒区域に自宅が入っていないか調べる
山や崖の近くに住んでいる場合は、土砂災害警戒区域に入っていないか確認します。
土砂災害は、短時間で状況が悪化することがあり、雨が強くなってから避難を始めると危険な場合があります。
大雨警報や土砂災害警戒情報が出たときに慌てないよう、自宅から安全に移動できる避難先を早めに決めておきましょう。
夜間や豪雨の中での移動が危険と判断される場合は、自治体の案内を確認しつつ、建物内のより安全な場所へ移動する選択が必要になることもあります。
地震による建物倒壊や火災のリスクを把握する
地震では、建物倒壊、家具の転倒、火災、道路の寸断などが起こる可能性があります。
自宅の築年数や耐震性、家具の固定状況、周囲に火災の延焼リスクがあるかを確認しておきましょう。
古い木造住宅が密集する地域では、地震後の火災が広がるおそれもあります。
自宅が倒壊や火災の危険にさらされる可能性がある場合は、避難場所までのルートと、避難後に滞在する場所を複数考えておくことが大切です。
指定避難所と指定緊急避難場所の違いを知る
指定緊急避難場所は、洪水、津波、地震、大規模火災など、迫る危険から命を守るために緊急的に避難する場所です。
一方の指定避難所は、自宅に戻れなくなった人などが、一定期間生活するための施設です。
同じ学校や公民館が両方に指定されている場合もありますが、災害の種類によって利用できるかどうかが異なることがあります。
避難先を確認する際は、「どの災害に対応している場所なのか」まで確認することが重要です。
内閣府:指定緊急避難場所と指定避難所
自宅から安全に行ける避難先を複数決めておく
避難先は一つだけではなく、指定緊急避難場所、指定避難所、親族宅、知人宅など、複数の候補を考えておくと安心です。
ただし、親族宅や知人宅を避難先にする場合も、そこが洪水、土砂災害、津波などの危険区域に入っていないか確認する必要があります。
夫婦のどちらかが外出している場合を想定し、それぞれの職場やよく行く場所から向かいやすい避難先も確認しておきましょう。
避難先の住所、連絡先、行き方を紙にも書いておくと、スマートフォンが使えない状況でも役立ちます。
個別の外出先での被災を想定して夫婦で決めること

災害は夫婦が自宅にいるときだけに起こるとは限りません。
通勤中、買い物中、親の家を訪問しているときなど、別々の場所で被災する可能性を想定して、連絡方法や集合場所を事前に決めておく必要があります。
大規模災害時は電話がつながりにくくなるため、何度も通話を試みるよりも、安否を残す方法と、連絡が取れない場合の行動ルールを共有しておくことが重要です。
夫婦それぞれが安全を確保したうえで、無理に合流や帰宅を急がないという共通認識を持つことが、二次被害を防ぐことにつながります。
連絡が取れない場合の安否確認方法を決める
災害発生直後は、電話回線が混雑して通話がつながりにくくなることがあります。
夫婦で、最初に送る内容を「無事かどうか」「今いる場所」「けがの有無」「次に取る行動」のように決めておくと、短い連絡でも状況を伝えやすくなります。
災害用伝言ダイヤル171、携帯電話会社の災害用伝言板、Web171などの利用方法を、平時に一度確認しておくと安心です。
遠方に住む親族や知人を連絡の中継先として決める方法も、通信が混雑する地域内で連絡を取り合えない場合の備えになります。
内閣府:災害時の安否確認方法
帰宅困難になったときの集合場所を決める
集合場所は「自宅前」と一つだけ決めるのではなく、自宅が危険な場合を想定して、近くの安全な場所や親族宅など複数の候補を考えておきましょう。
候補を決める際は、洪水、土砂災害、津波、火災などの危険が少なく、夫婦それぞれが安全に向かえる場所かを確認することが大切です。
集合できない場合には、どちらかが先に安全な場所へ避難し、災害用伝言サービスなどで行動を残すルールを決めておくと混乱を減らせます。
勤務先や外出先の施設にとどまる判断もあり得るため、必ず合流しなければならないという考え方に縛られないことが重要です。
無理に徒歩で帰宅しない判断基準を共有する
大規模地震の直後には、交通機関の停止や道路の混雑が起こり、徒歩での帰宅がかえって危険になることがあります。
夜間、強い雨、余震、火災、倒壊物、浸水、体調不良などがある場合は、無理に歩いて帰ろうとせず、職場や安全な施設にとどまる判断を優先しましょう。
夫婦で「連絡が取れなくても、まずは安全な場所にとどまる」「公的な情報を確認してから移動する」と決めておくと、焦りによる危険な行動を避けやすくなります。
内閣府は大規模地震の発生時、「むやみに移動を開始しない」という一斉帰宅抑制の考え方を示しています。
内閣府:一斉帰宅抑制に関するガイドライン
職場や外出先から自宅までの危険な場所を確認する
普段通る通勤経路や買い物先から自宅までの道には、地震や豪雨の際に危険になりやすい場所があるかもしれません。
ブロック塀、古い建物、狭い路地、川沿い、急な斜面、浸水しやすい道路、橋、地下通路などを地図上で確認しておくと、危険な移動を避けやすくなります。
夫婦で別々の通勤経路を歩き、危険箇所と代替ルートを共有しておくことも有効です。
ただし、災害時は普段安全な道でも通れなくなる可能性があるため、その場の自治体情報や交通情報を優先して行動しましょう。
普段から小型の防災グッズを持ち歩く
外出中の被災に備えるなら、普段使うバッグに小型の防災グッズを入れておくと安心です。
モバイルバッテリー、充電ケーブル、小型ライト、マスク、携帯トイレ、飲料水、非常食、常備薬、連絡先メモなどは、比較的コンパクトにまとめられます。
荷物を増やしすぎると毎日持ち歩きにくくなるため、夫婦それぞれの通勤時間、持病、季節、移動手段に合わせて必要な物を絞り込みましょう。
使った食品や電池は補充し、モバイルバッテリーは定期的に充電して、いざというときに使えない状態を防ぎます。
在宅避難を選ぶために必要な備蓄量と家庭内の備え

在宅避難を選ぶには、自宅が安全であることに加え、電気、ガス、水道などの生活インフラが止まった状態でも数日間を過ごせる備えが必要です。
避難所へ移動しない場合でも、自治体からの避難情報や周辺の被害状況を確認し、自宅にとどまることが危険になれば早めに避難先を変える判断をします。
夫婦2人の家庭では、食料だけでなく、水、トイレ、照明、情報収集、暑さ寒さへの対策を分けて準備すると、不足している物を見つけやすくなります。
非常食を買い込むだけで安心せず、普段から使う食品や日用品を少し多めに持ち、使った分を補充するローリングストックを続けることが現実的です。
食料と飲料水は夫婦2人で最低3日分から1週間分を備える
飲料水は、1人1日およそ3リットルを目安に考えるため、夫婦2人なら3日分で約18リットル、1週間分では約42リットルが一つの目安になります。
水は重く保管場所も必要になるため、大容量の容器だけに頼らず、持ち運びやすいペットボトルなどにも分けて用意しておくと扱いやすくなります。
食料は、主食だけでなく、缶詰やレトルト食品、野菜ジュース、乾物などを組み合わせ、たんぱく質や食物繊維も意識して選びましょう。
持病による食事制限、アレルギー、入れ歯や歯の状態なども考慮し、夫婦それぞれが無理なく食べられる食品を備えることが大切です。
政府広報では、水は1人1日3リットル、食品は最低3日分から1週間分の備蓄が望ましいと案内されています。
政府広報オンライン:災害に備えた家庭備蓄のポイント
断水に備えて携帯トイレと生活用水を確保する
在宅避難で見落としやすいのがトイレ対策です。
断水時は水洗トイレが使えなくなるだけでなく、地震などで排水管の安全が確認できない場合には、自己判断で水を流すことが難しいケースもあります。
携帯トイレや簡易トイレは、夫婦2人が数日間使う回数を想定して準備し、凝固剤、処理袋、手袋、消臭袋、トイレットペーパーも一緒に保管しておきましょう。
飲料水とは別に、手洗い、清掃、洗濯などに使う生活用水も必要です。
浴槽への水張りやポリタンクへの水の保管は役立ちますが、飲用と生活用を混同しないよう、容器や用途を分けて管理しましょう。
停電時に必要な照明とスマートフォンの充電手段を用意する
停電になると、夜間の移動、トイレ、避難情報の確認が難しくなります。
懐中電灯は夫婦それぞれが使えるように用意し、両手を空けられるヘッドライトや、部屋全体を照らせるLEDランタンも備えておくと便利です。
乾電池の種類を増やしすぎると管理しにくいため、家にある機器で使う電池をなるべく統一し、使用期限を定期的に点検しましょう。
スマートフォン用には、充電済みのモバイルバッテリー、充電ケーブル、予備の電源を準備し、災害情報の確認や家族との連絡を優先して電池を使います。
カセットコンロで温かい食事を作れるようにする
停電やガス停止が続くと、温かい食事を取れるかどうかが心身の負担に大きく影響します。
カセットコンロがあれば、湯を沸かす、レトルト食品を温める、乾麺や缶詰を調理するなど、普段に近い食事を作りやすくなります。
カセットボンベの必要本数は調理回数やメニューによって変わるため、夫婦で数日間使う場面を想定し、余裕を持って保管しておきましょう。
使用時は製品の取扱説明書に従い、可燃物の近くで使わない、換気に配慮する、加熱中のボンベを高温にしないといった基本を守ることが欠かせません。
政府広報では、カセットボンベは1人1週間当たり約6本を一つの目安として紹介しています。
政府広報オンライン:食品備蓄とローリングストック
家具の転倒防止と寝室の安全対策を進める
在宅避難を成立させるためには、備蓄だけでなく、地震が起きても自宅でけがをしにくい環境を整える必要があります。
タンスや本棚、食器棚、テレビなどは固定し、重い物を下に収納して、棚から物が飛び出したり落下したりしないよう対策を進めましょう。
寝室では、背の高い家具や大型家電を寝具の近くに置かず、倒れた家具が出入口をふさがない配置にすることが重要です。
枕元には、靴、懐中電灯、眼鏡、携帯電話などを置いておくと、夜間に揺れが起きた場合にも落ち着いて行動しやすくなります。
避難所生活に備えて用意したい持ち出し品

非常用持ち出し品は、避難所で長期間暮らすための荷物ではなく、危険な場所から安全に移動した直後に必要となる物をまとめたものです。
重すぎるバッグは避難を遅らせる原因になるため、夫婦それぞれが持てる重さに抑え、必要最低限の物を優先して入れましょう。
持ち出し袋と在宅避難用の備蓄は分けて考え、持ち出し袋は玄関付近など、揺れの後でも取り出しやすい場所に置くことが基本です。
中身は一度そろえて終わりではなく、食品の賞味期限、乾電池、薬、衣類の季節性を定期的に見直すことが大切です。
消防庁のチェックシートも活用しながら、自分たちに必要な物を加えていきましょう。
消防庁:非常用持出品チェックシート
避難直後に必要な飲料水と非常食
避難直後は、すぐに食料や飲料水を受け取れるとは限りません。
持ち出し袋には、開封後すぐに飲める水、調理不要で食べられる非常食、栄養補助食品、飴やチョコレートなどを入れておくと安心です。
避難中は両手を使う場面も多いため、かさばる食品を詰め込みすぎず、短時間でエネルギーを補える物を優先しましょう。
夫婦で好みや体調が異なる場合は、同じ内容を機械的に分けるのではなく、それぞれが食べやすい食品を入れておくことが大切です。
身分証や保険証のコピーなどの重要書類
避難後には、本人確認、医療機関の受診、保険や住まいに関する手続きなどで、身元を確認できる情報が役立つことがあります。
運転免許証、健康保険に関する情報、保険契約の連絡先、通帳やクレジットカードの番号を控えたメモなどは、コピーを防水性のある袋に入れて保管しましょう。
原本を探すことに時間をかけて避難が遅れるのは危険です。
命を守る避難を優先し、書類は安全に持ち出せる状況であれば持つという考え方を夫婦で共有しておくと判断しやすくなります。
常備薬とお薬手帳のコピー
毎日服用する薬がある夫婦は、持ち出し袋に常備薬を入れるだけでなく、薬の名前、用量、服用回数、処方元を確認できる情報も備えておきましょう。
お薬手帳のコピーや薬局の情報、薬の写真などがあると、避難先で薬の説明が必要になった場合に役立つことがあります。
冷蔵保管が必要な薬、医療機器、吸入薬などを使っている場合は、停電時の対応を平時から医師や薬剤師に確認しておくことが重要です。
持病のある人は、薬だけでなく、体調悪化時の連絡先、受診先、アレルギー情報も紙にまとめておくと、本人以外が説明する場面でも役立ちます。
携帯トイレやマスクなどの衛生用品
避難所では、多くの人が同じ空間やトイレを利用するため、衛生用品を自分で準備しておくと安心です。
携帯トイレ、マスク、ウェットティッシュ、消毒用品、歯ブラシ、タオル、ビニール袋、下着などは、夫婦それぞれの必要量を考えて用意しましょう。
携帯トイレは、自宅用の備蓄だけでなく、避難途中や避難所のトイレが使えない場合にも役立つ可能性があります。
女性用品、補聴器用電池、入れ歯用品、眼鏡の予備など、本人にしか分からない必需品も忘れずに加えてください。
懐中電灯とモバイルバッテリー
避難所に到着しても、停電や照明不足が続くことがあります。
懐中電灯は夫婦で1本ずつ持てるようにし、予備の乾電池や、両手が空くヘッドライトも準備しておくと、夜間の移動や荷物整理をしやすくなります。
モバイルバッテリーは、スマートフォンの連絡、災害情報の確認、地図の閲覧に役立つため、充電済みの状態で保管することが大切です。
充電ケーブルや変換アダプターも一緒に入れ、夫婦のスマートフォンで使えるかを事前に確認しておきましょう。
避難所で体を休めるための防寒具とクッション
避難所では、床の硬さ、周囲の明かりや音、気温の変化によって、普段より眠りにくくなることがあります。
季節に合った上着、靴下、雨具、保温シート、薄手の毛布などを用意し、体温を保てるようにしましょう。
小型のクッションや折りたたみ式の座布団があると、床に座る時間が長い場合や、就寝時の体への負担を和らげやすくなります。
耳栓やアイマスクを使う場合は、避難所の案内や緊急放送を聞き逃さないよう、周囲の状況を確認しながら使うことが大切です。
夫婦それぞれの冷えやすさ、腰や膝の状態に合わせて、休息を取るための物を選びましょう。
災害時の避難所と在宅避難の違いについてまとめ

災害時に避難所へ行くか在宅避難を選ぶかは、快適さではなく、自宅と周辺に命の危険があるかどうかで判断することが基本です。
自宅が安全で、避難情報にも注意しながら生活を続けられる場合は、備蓄を活用した在宅避難を選べます。
一方で、倒壊、浸水、土砂災害、津波、火災などの危険がある場合は、ためらわずに安全な場所へ避難することを優先しましょう。
夫婦2人で、備蓄品、持ち出し袋、連絡方法、集合場所、親族への支援を定期的に見直しておくことが、プレ定年期からの安心につながります。